熊本大学 URA推進室


2024.7.16

日本学術振興会より、令和7(2025)年度科学研究費助成事業-科研費-(基盤研究(A・B・C)、挑戦的研究、若手研究)の公募について(通知)において、令和7(2025)年度公募における主な変更点が公表されました。

2024.3.19

日本学術振興会より、令和6(2024)年度の科学研究費助成事業(科研費)の変更点等についてが公表されました。

令和7年度公募の主な変更点

主な変更点

  1. 審査資料の電子化及びカラー化
  2. 男女共同参画推進に向けた応募要件の緩和
  3. 研究活動スタート支援及び奨励研究の審査方式の変更
  4. 研究インテグリティ
  5. 安全保障貿易管理の体制整備
  6. 研究データマネジメント
  7. 国際的に波及効果の高い学術研究の推進(調書の一部変更あり)
  8. *変更点に関する通知(R6.7.16版)はこちら

    *調書の変更点まとめはこちら(学内限定)

関連情報(リンク・資料等)



1. 審査資料の電子化及びカラー化

一部の研究計画調書について、色を付した図や文字が使用された研究計画調書がそのまま審査に通されることになります。基盤(A・B・C)、若手研究、挑戦的研究(開拓・萌芽)は従来通りモノクロ印刷で審査されますのでご注意ください。

 新たに「学術変革領域研究(A・B)」、「学術変革領域研究(A)(公募研究)」、「奨励研究」の研究計画調書をカラーで受け付けることとしました。これに伴い、審査委員は電子申請システムを通じてカラーの研究計画調書(PDFファイル)を閲覧し、審査を行うことになります(研究計画調書をモノクロ(グレースケール)印刷して審査委員に送付することを取りやめます。)。

【既に審査資料の電子化・カラー化の対象となっている研究種目】※

  • 「特別推進研究」、「基盤研究(S)」、「研究活動スタート支援」、「海外連携研究」、「国際共同研究強化」、「帰国発展研究」

※その他の研究種目の審査においては、従前と同様、モノクロ印刷された研究計画調書を審査資料として使用します。なお今後、審査状況を踏まえ、審査資料の電子化及びカラー化の対象研究種目を拡大していく予定です。


2. 男女共同参画推進に向けた科研費における応募要件の緩和

「研究活動スタート支援」及び「若手研究」の応募要件に「未就学児の養育期間」が配慮期間として追加されます。

 若手・子育て世代の研究者がより積極的に研究に復帰・参画できる環境を整備するため、「研究活動スタート支援」及び「若手研究」の応募要件に「未就学児の養育期間」を配慮期間として追加します。なお、「未就学児」の対象は、「子」であり、民法上の解釈に即して応募者本人の子(実子、非嫡出子又は養子)となります。


【令和7(2025)年度「若手研究」】

令和7(2025)年4月1日現在で博士の学位を取得後8年未満の研究者(※)

(※)以下の者も対象とする。

  • 令和7(2025)年4月1日までに博士の学位を取得見込みの者
  • 博士の学位を取得後に産前産後の休暇を取得又は未就学児を養育していた場合は、当該期間を除くと博士の学位取得後8年未満となる者

3. 研究活動スタート支援及び奨励研究の審査方式の変更

「研究活動スタート支援」及び「奨励研究」の審査方式が2段階書面審査から一度の書面審査で採否を決定する審査方式へと変更されました。

 令和6(2024)年度から、「研究活動スタート支援」及び「奨励研究」の審査方式を2段階書面審査から一度の書面審査で採否を決定する審査方式へと変更しました。このことにより、早期の審査結果の通知が可能となり、研究活動スタート支援については、採択されなかった場合であっても、審査結果通知後、基盤研究等への応募のために必要な準備期間を確保することが可能となります。審査結果通知等のスケジュールは各公募要領を参照してください。


4. 研究の健全性・公正性(研究インテグリティ)の確保

令和7(2025)年度科研費の公募から、e-Radに登録された研究インテグリティに係る情報を科研費電子申請システムに連携し、当該e-Rad情報を基に研究計画調書に必要な情報を入力することが必要になります。

「研究インテグリティの確保に係る対応方針について」(令和3年4月27日統合イノベーション戦略推進会議決定)等を踏まえ、研究活動の透明性の確保のため、必要な対応を実施しています。

令和7(2025)年度公募からは、e-Rad に登録された研究インテグリティに係る情報を科研費電子申請システムに連携し、当該e-Rad 情報を基に研究計画調書に必要な情報を入力いただきます。

特に、e-Rad において、研究代表者及び研究分担者が所属機関への研究インテグリティに係る誓約状況を登録していない場合は応募できませんので、必ず事前に当該情報の登録状況を確認してください。


5. 安全保障貿易管理の体制整備

研究機関において安全保障管理体制の整備が求められます(本学は対応済です)。

科研費による研究活動を行う研究者に対しては、外国為替及び外国貿易法(昭和 24 年法律第 228 号)に基づき規制されている技術の輸出(提供)を予定している場合には、当該法律や所属研究機関の規程等を踏まえ、安全保障貿易管理体制や対処方法等を十分に確認することを求めています。

令和7(2025)年度に助成を行う研究課題から、交付決定までに当該研究課題において外為法の輸出規制にあたる貨物・技術の提供が予定されているかの確認及び、提供の意思がある場合は、研究機関の管理体制の有無について確認を行います。

提供の予定がある場合、管理体制が整備されている必要がありますので、研究機関は当該事務を適切に行うために必要な体制を整備し、整備状況を必ずe-Radへ登録してください。


6. 研究データマネジメント

原則全ての研究種目において研究データマネジメントプラン(DMP)の作成を求めます。DMPの作成例等の詳細は交付内定時に示されます。

 令和6(2024)年度から、原則全ての研究種目において研究データマネジメントプラン(DMP)の作成を求めます。DMPの作成例等の詳細は交付内定時に示しますので、当該内容に沿って研究課題における研究成果や研究データの保存・管理等を行ってください。


7. 国際的に波及効果の高い学術研究の推進

基盤(A・B・C)の評定要素に「国際性」の観点が追加され、研究計画調書様式が一部変更されています。

 令和7(2025)年度から、国際的に波及効果が高い学術研究の推進のため、基盤研究(A・B・C)において「研究課題の国際性に関する評定要素」を新たに加え、研究計画調書様式の「1 研究目的、研究方法など」の欄に、研究提案がどのような国際性を有するかについて記載を求めることとしました。



関連情報(リンク・資料等)