熊本大学 URA推進室

研究広報 > プレスリリース > 支援したプレスリリース一覧

URA推進室で作成支援した研究成果のプレスリリースです

2022年度 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015

  • 食中毒を引き起こす細菌の毒素SubABが宿主免疫を抑制する仕組みを解明

    2022/3/31
    大学院生命科学研究部(医) 澤智裕教授

    腸管出血性大腸菌が産生する毒素subtilase cytotoxin(SubAB)の新しい病原性発現メカニズムを明らかにしました。


  • がん耐性齧歯類ハダカデバネズミの化学発がん物質への強い発がん耐性を証明

    2022/3/30
    大学院先導機構 三浦恭子准教授

    がん耐性齧歯類ハダカデバネズミの化学発がん物質への強い発がん耐性とその耐性機構の一端を明らかにしました。


  • 抗糖尿病薬メトホルミンの新作用(第2報)!
    ー気道病変/気腫病変混合型COPDの病態進行を抑制するー

    2022/3/24
    グローバル天然物科学研究センター 首藤剛准教授

    抗糖尿病薬メトホルミンが、気道病変/気腫病変混合型COPDの病態を模擬するモデルマウスにおいて、気道上皮細胞のAMPKの活性化を介して、COPD増悪因子である上皮型ナトリウムチャネルの活性を抑制し、肺気腫と呼吸機能を改善させることを明らかにしました。


  • 精子の形成に必要な新規遺伝子の発見
    -減数分裂における染色体の合体の仕組みを解明-

    2022/3/17
    発生医学研究所 石黒啓一郎教授

    精子の形成に必要な減数分裂をコントロールする新しい遺伝子FBXO47を発見しました。FBXO47遺伝子は減数分裂の際に相同染色体の対合状態を安定化するように働くことや、FBXO47遺伝子に障害が起きると精子が作られず不妊となることを明らかにしました。


  • 抗凝固療法では腎機能や、投薬開始からの時間の経過によって出血リスクが変化する

    2022/3/17
    病院 松井邦彦教授

    抗凝固療法による腎機能と出血イベントの関係に着目して解析を行い、抗凝固療法の開始後、腎機能が保たれている症例では、一時的に上がった出血リスクは時間の経過とともに下がり、腎機能が低下した症例では、時間が経過しても出血リスクは高いままであることを明らかにしました。


  • 地球深部における水/水素の循環メカニズムに新たな知見
    アルミニウムを含有した高密度水酸化マグネシウム珪酸塩の安定性と単結晶構造物性を解明

    2022/3/8
    大学院先端科学研究部(理) 吉朝朗教授

    地球深部における水/水素の貯蔵庫の一つと期待されるD相と呼ばれる高密度水酸化マグネシウム珪酸塩にアルミニウムを導入することによって、水素含有量が増加するとともに、その安定領域がこれまで考えられてきたよりも高温高圧領域にまで拡張することを明らかにしました。


  • 不活動や糖尿病による筋萎縮のメカニズムを解明
    〜血管の意外な機能と創薬への期待〜

    2022/3/1
    発生医学研究所 小野悠介准教授

    骨格筋(筋肉)の萎縮に関する重要なメカニズムを発見しました。サルコペニアやフレイルに対する有望な予防治療標的になると考えられます。


  • 森のシイやクリの花からアミンが放散し大気粒子の形成に関わっている

    2022/2/18
    大学院先端科学研究部(理) 戸田敬教授

    大気中に含まれるアミン類を採取・分析する手法を開発し,春から初夏の森にアミノ基を2個分子内に持つジアミン類が存在し,大気粒子の形成に携わっていることを示しました。


  • がんや慢性炎症などの病的血管新生を引き起こす
    ユニークかつダイナミックなエピゲノム修飾

    2022/2/9
    生命資源研究・支援センター 南敬教授

    血管新生刺激を加えた血管内皮細胞でのエピゲノム変化のシステム解析によって、血管新生に不可欠な遺伝子の誘導を行う転写因子に限定された極めてユニークなエピゲノム修飾を見出し、この修飾を担うヒストン修飾因子が実際に生後の血管新生に必須であることをモデルマウスから明らかにしました。


  • 新型コロナワクチン副反応のバイオマーカーを発見

    2022/2/8
    大学院生命科学研究部(医) 押海裕之教授

    新型コロナワクチン接種に関する臨床研究を行い、ワクチン副反応と関連するバイオマーカーを発見しました。


  • SARS-CoV-2オミクロン株による中和抗体回避と感染指向性の変化

    2022/2/3
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 池田輝政准教授

    新型コロナウイルスのオミクロン株が、デルタ株と比較して、治療用抗体製剤やワクチンの2回接種によって誘導された中和抗体に対して抵抗性があることを明らかにしました。一方で、3回目のワクチン接種によりオミクロン株に対しても有効な中和抗体を誘導できること、治療薬として用いられている抗ウイルス薬がオミクロン株に対しても高い効果を示すことを明らかにしました。


  • SARS-CoV-2オミクロン株は、ウイルスの病原性を弱め、ヒト集団での増殖力を高めるよう進化した

    2022/2/3
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 池田輝政准教授

    新型コロナウイルスのオミクロン株が、従来株に比べて病原性が低いことを明らかにしました。また、オミクロン株のスパイクタンパク質の細胞融合活性は、従来株やデルタ株に比べて顕著に低いこと、オミクロン株のヒト集団内における増殖速度はデルタ株に比べて2〜5倍高いことを明らかにしました。


  • 高次構造を持つ腎臓をES細胞から作ることに成功

    2022/2/1
    発生医学研究所 西中村隆一教授

    腎臓という複雑臓器特有の高次構造を試験管内で、完全に多能性幹細胞のみから構築することに初めて成功ました。


  • 数理モデルを用いてゼブラフィッシュ縞模様形成の分子レベルのしくみを部分的に説明

    2022/1/18
    国際先端科学技術研究機構 中益朗子特任助教

    数理モデルを用いて、コネキシンがゼブラフィッシュの皮膚の模様形成にどのように影響するのかを予測しました。その結果、コネキシンの遺伝子組み換え実験で得られた実際の魚の模様は、予測との完全な一致は見られませんでしたが、予測された特徴が含まれていることがわかりました。


  • SARS-CoV-2ラムダ株のウイルス学的・免疫学的性状の解明

    2021/12/22
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 上野貴將教授

    新型コロナウイルスの「注視すべき変異株」のひとつである「ラムダ株(C.37系統)」が、従来株に比べて感染力が高いこと、そしてその高い感染力は、ラムダ株のスパイクタンパク質特有の、T76IとL452Qというふたつの変異によって規定されていることを明らかにしました。


  • 幕末・維新に用いられた銃弾の鉛はどこから?
    〜鉛同位体比から鉛資源の流通を復元〜

    2021/12/21
    大学院先端科学研究部(理) 細野高啓教授

    幕末・維新で使用された銃弾遺物の鉛同位体比を用いて,銃弾に用いられた鉛鉱石の起源(産地)を検討した結果、19世紀前期~中期の鉛資源の世界的な流通シェアは,イギリスが握っていたことが明らかとなりました。


  • ヒトT細胞白血病ウイルスがCD4+T細胞のがん化を引き起こすプロセスを解明

    2021/12/16
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 佐藤賢文教授

    シングルセル解析技術を用いて、HTLV-1感染により起こる成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の発症機序を明らかにしました。


  • 赤血球を作り出す不死化ヒト赤芽球細胞株「ELLU細胞」を樹立

    2021/12/14
    国際先端医学研究機構 三原田賢一特別招聘教授

    ヒト成人骨髄細胞から半永久的に増殖し、赤血球へと分化する能力を有する不死化赤芽球細胞株(ELLU細胞)を樹立しました。


  • 口腔がんが放射線耐性を獲得する新たな仕組みを解明
    -新たな治療法開発に期待-

    2021/12/13
    大学院生命科学研究部(医) 吉田遼司准教授

    放射線治療が効きにくい口腔がん細胞が周囲に放出する細胞外小胞とその中に含まれるマイクロRNAという分子の解析を通じて、放射線が効きにくい口腔がん細胞が周囲の放射線が効きやすい口腔がん細胞に放射線耐性を獲得させる仕組みを明らかにしました。


  • 世界初!元素種を識別して材料のミクロ構造を解析する
    ノイズ耐性の高い新解析法を開発

    2021/12/11
    産業ナノマテリアル研究所 赤井一郎教授

    広域X線吸収微細構造(EXAFS)スペクトルから材料のミクロ構造を解析するため、電子波多重散乱理論に基づいたスパースモデリングとベイズ推定を組み合わせたノイズ耐性の高い新解析法を開発しました。


  • 「原腸形成による人体の構築に関する考察」がScience誌に掲載されました

    2021/12/6
    国際先端医学研究機構(IRCMS) Sheng Guojun教授

    原条の系統発生および個体発生における概観と、羊膜類(陸上で発生する脊椎動物)の原腸形成における原条の役割について解説し、原条構造の機能に関して胚性幹細胞(ES細胞)を用いる哺乳類の初期胚形成モデルの適用について考察しました。


  • SARS-CoV-2デルタ株に特徴的なP681R変異はウイルスの病原性を増大させる

    2021/11/26
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 池田輝政准教授

    新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC:variant of concern)」のひとつである「デルタ株(B.1.617.2系統)」が、従来株に比べて病原性が高いことを明らかにしました。


  • 混合するだけでタンパク質性医薬品の安定性と持続性を高める超分子素材を開発

    2021/11/18
    大学院先導機構 東大志准教授

    混合するだけでインスリンや抗体などのタンパク質性医薬品の欠点を一挙に改善する超分子素材を開発しました。


  • 脂質異常症および関連疾患に有効なワクチン治療薬を開発

    2021/11/17
    大学院生命科学研究部(医) 尾池雄一教授

    脂質異常症注の新規治療標的として注目されているタンパク質「ANGPTL3」に対するペプチドワクチン注3)治療薬を開発しました。


  • 最長寿げっ歯類ハダカデバネズミから神経幹細胞の単離と培養に成功

    2021/11/1
    大学院先導機構 三浦恭子准教授

    ハダカデバネズミの脳から神経幹細胞を単離・培養することに世界で初めて成功しました。デバ神経幹細胞は、マウスに比べて、増殖速度が遅いこと、DNA修復が早く開始され細胞死が起こりにくいことを明らかにしました。


  • セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)の新型コロナウイルス不活化作用を確認

    2021/10/25
    大学院生命科学研究部(薬) 甲斐広文教授

    新型コロナウイルスに対する酸化グラフェンの高い吸着力と抗ウイルス効果を発見し、ウイルス不活性化のメカニズムを実験的に明らかにしました。


  • 酸化グラフェンによる新型コロナウイルスの抑制
    -炭素材料からなる抗ウイルス製品開発に期待-

    2021/10/19
    大学院先端科学研究部(理) 速水真也教授 ヒトレトロウイルス学共同研究センター 池田輝政准教授

    新型コロナウイルスに対する酸化グラフェンの高い吸着力と抗ウイルス効果を発見し、ウイルス不活性化のメカニズムを実験的に明らかにしました。


  • アメリカでの熊本洋学校の教師人選に関する一次史料を発見

    2021/10/19
    永青文庫研究センター 今村直樹准教授

    熊本洋学校の外国人教師の人選が、明治3年9月からアメリカで行われていた事実を示す書簡を発見しました。


  • HIVは宿主(ヒト)のRNA修飾を悪用して感染・増殖する
    -新しい戦略の抗ウイルス薬の開発に期待-

    2021/10/13
    大学院生命科学研究部(医) 中條岳志助教

    ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)がヒト細胞で感染/複製する際に、ヒトのトランスファーRNA(tRNA)の修飾を利用する2つの仕組みを解明しました。


  • ローヤルゼリーが血管内皮機能を改善する効果を検証
    ―動脈硬化予防に期待―

    2021/10/12
    大学院生命科学研究部(医) 藤末昂一郎助教

    株式会社杉養蜂園との共同研究「ローヤルゼリーによる血管機能改善効果の検討」の結果、4週間の観察期間においてローヤルゼリーが血管内皮機能を改善することが明らかとなりました。


  • 燃料電池の非白金化に繋がる新物質を開発

    2021/10/4
    大学院先端科学研究部(工) 大山順也准教授

    燃料電池自動車の触媒に鉄を使おうとする場合の課題であった“酸性電解質中での安定性”を大幅に向上させた、「十四員環鉄錯体」を新たに開発しました。高価な白金に代わる新触媒として、燃料電池、燃料電池自動車への活用に期待されます。


  • AIを活用した植物細胞形状の追跡計測技術の開発

    2021/9/21
    国際先端科学技術研究機構 檜垣匠准教授

    葉の表面を構成する表皮細胞の形状変化を低コストかつ高精度に追跡計測する新技術を開発しました。


  • 冠動脈疾患治療における新たなエビデンス
    -抗血栓療法は出血させないことが重要!-

    2021/9/6
    (元)大学院生命科学研究部(医) 海北幸一教授

    約2年間の観察期間中の脳心血管イベントと、出血性イベントの検討により、重大な出血性イベントの発生がその後の脳心血管イベント発症の引き金になることが明らかになりました。


  • C型肝炎で起こる腸内環境の乱れの原因を解明
    ~C型肝炎ウイルスの感染は胆汁酸代謝遺伝子発現に異常を起こす~

    2021/9/6
    大学院生命科学研究部(医) 田中靖人教授

    C型肝炎では肝臓での胆汁酸代謝酵素の発現異常が原因となり、腸内環境の乱れが起きていると考えられることがわかりました。


  • うつ病患者のリゾリン脂質代謝異常を発見
    ~新たな治療薬とオメガ3系脂肪酸を含む栄養療法への期待~

    2021/9/3
    大学院生命科学研究部(医) 竹林実教授

    うつ病患者および統合失調症患者の脳脊髄液中で、LPAの一種「LPA-ドコサヘキサエン酸(LPA-DHA)」が、特異的に低下し、いくつかのうつ病症状と相関していることを見出しました。


  • がん細胞を検知して発光シグナルを増大させる
    DNA複合体の連鎖反応をデザイン

    2021/8/31
    大学院先端科学研究部(工) 北村裕介助教

    微量でもがん細胞を検知すると発光強度を増大する核酸分子デバイスを開発しました。


  • 天然物から細胞周期阻害物質の探索に成功

    2021/8/27
    グローバル天然物科学研究センター 塚本佐知子教授

    天然物エキスをスクリーニングし、細胞周期をS期からM期にかけて停止させる新規天然物を発見し、そこから細胞周期阻害物質を単離することに成功しました。


  • がん微小環境を支配する2つの間質細胞を同時に標的化する
    新規薬物送達担体の開発

    2021/8/24
    大学院生命科学研究部(薬) 前田仁志助教

    がん悪性化に重要ながん微小環境を支配する腫瘍関連マクロファージ(TAM)及びがん関連線維芽細胞(CAF)を二重標的化する新規薬物送達担体monoPEG40k-Man-HSAを開発しました。


  • 遺伝性の神経難病「脊髄小脳失調症」に対する新たな治療薬候補の発見

    2021/7/20
    大学院生命科学研究部(薬) 関貴弘准教授

    哺乳類の生体内では合成されないD体アミノ酸であるD-システインを投与することで、遺伝性の神経難病である脊髄小脳失調症の細胞モデル及びマウスモデルにおいて病態改善効果を示すことを発見しました。


  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株にも有効な
    中和モノクローナル抗体の作成に成功

    2021/7/14
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 松下修三特任教授

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で重症化後に急速に回復した症例から、強力な中和モノクローナル抗体を分離することに成功しました。


  • 世界初!XMCDのベイズ分光で、隠れた元スペクトルを再現
    -磁石材料の新しいスペクトル解析法の開発-

    2021/7/9
    産業ナノマテリアル研究所 赤井一郎教授

    磁石材料のニッケルフェライトを想定した人工XMCDスペクトル解析にベイズ分光法を適用しました。その結果、左右円偏光X線で計測されるX線吸収(XA:X-ray Absorption)スペクトルの差分であるXMCDスペクトルだけから、元のXAスペクトルを再現することに成功しました。


  • 高濃度シリケートナノシートの開発に成功
    ー多機能材料として触媒、吸着剤、水素燃料電池材料などへの応用展開が期待ー

    2021/7/6
    産業ナノマテリアル研究所 伊田進太郎教授

    酸素とケイ素からなる厚さ1ナノメートルのシリケートナノシートが高濃度で単層分散した「シリケートナノシートの分散溶液」の開発に成功しました。


  • 植物感染性線虫の誘引物質の同定に成功
    ―年間数十兆円の農作物被害がある線虫のトラップ剤開発にはずみ―

    2021/7/3
    生物環境農学国際研究センター 澤進一郎センター長

    農作物に被害を与えるサツマイモネコブセンチュウの誘引物質の精製・単離・同定に、世界で初めて成功しました。


  • パルスパワーを用いた新しいアニサキス殺虫方法を開発
    ―アニサキス食中毒リスクのない刺身―

    2021/6/22
    産業ナノマテリアル研究所 浪平隆男准教授

    パルスパワー技術によって瞬間的に大電流を流すことにより魚身の内部にいるアニサキスを殺虫することに成功しました。魚身の刺身としての品質を保ったままの殺虫処理が可能となり、冷凍に代わる殺虫方法として有用であると考えられます。


  • 大腸腺腫症の発症を抑えるタンパク質が
    DNAのミスマッチを修復する仕組みを原子レベルで解明

    2021/6/18
    大学院先導機構 中村照也准教授

    大腸腺腫症の発症を抑えるタンパク質MUTYHのX線結晶構造と、MUTYHとDNAの合成 (DNA複製) に関わるタンパク質PCNAの複合体のX線結晶構造を解析し、MUTYHがPCNAと協力してDNA中のミスマッチを修復する仕組みを原子レベルで明らかにしました。


  • ウイルスの感染力を高め、日本人に高頻度な細胞性免疫応答から免れる
    SARS-CoV-2変異の発見

    2021/6/16
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター 上野貴将教授

    研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan (G2P-Japan)」は、新型コロナウイルスの「懸念すべき変異株」である「カリフォルニア株(B.1.427/429系統)」と「インド株(B.1.617系統;デルタ型)」に共通するスパイクタンパク質の「L452R変異」が、HLA-A24を介した細胞性免疫からの逃避に関わることを明らかにしました。


  • 光捕集複合体フィコビリソームの単粒子構造解析
    -藻類の太陽光エネルギーを吸収するタンパク質構造を解明-

    2021/6/10
    産業ナノマテリアル研究所 小澄大輔准教授

    電子顕微鏡を用いた単粒子構造解析によって、太陽光エネルギーを高効率に吸収する藻類由来の光捕集複合体「フィコビリソーム」の全体構造を明らかにすることに成功しました。


  • 筋肉に胎児期の位置記憶が存在することを発見

    2021/6/10
    発生医学研究所 小野悠介准教授

    全身に隈なく分布する成体の骨格筋(筋肉)およびその再生を担う筋幹細胞は,身体位置固有の情報(位置記憶)を保持していることを発見しました。強力に固定された位置記憶は移植再生治療に影響を与える可能性が示唆されます。


  • 国内初 新生児スクリーニングで脊髄性筋萎縮症患者を発見
    病気の発症前に遺伝子治療を実施することに成功

    2021/6/9
    大学院生命科学研究部(医) 中村公俊教授

    わが国で初めて、生後5日目に実施される新生児スクリーニングにより脊髄性筋萎縮症(SMA)の患者を発見することに成功し、その症状が発現する前の2021年5月に遺伝子治療を行いました。


  • ジルコニアセラミックスは結晶構造の変化で壊れにくくなる

    2021/6/8
    産業ナノマテリアル研究所 川合伸明准教授

    ジルコニアセラミックスの破壊過程のリアルタイム観察を行い、高靭化モデルを実証しました。


  • ウコンの精油成分由来の化合物が神経保護作用を示す新たなメカニズムを解明

    2021/6/3
    大学院生命科学研究部(薬) 関貴弘准教授

    ウコンの精油成分ar-turmeroneとその誘導体が中脳切片培養を用いた薬物誘発パーキンソン病モデルに対し、ドパミン神経に直接作用することで、神経保護作用を示すことを発見しました。


  • 雄性不妊にかかわる新規の遺伝子を発見

    2021/6/1
    発生医学研究所 石黒啓一郎教授

    精子形成において減数分裂のプログラムの終結を制御する新しい遺伝子を発見しました。


  • 1mLの血液に含まれる微量がん細胞を
    簡便に検出できるマイクロフィルタデバイスを開発

    2021/5/21
    大学院先端科学研究部(工) 中島雄太准教授

    血液中に含まれるわずかながん細胞を簡便に分離・捕捉することができるマイクロフィルタデバイスを開発しました。本デバイスは、血液検査のみの簡単な検査によるがんの早期発見や術後の管理、再発モニタリングなど、血液中のがん細胞を基にした新たながん診断技術実現への貢献が期待されます。


  • 精子形成におけるDNAメチル化の役割を解明

    2021/5/17
    発生医学研究所 高田幸助教

    タンパク質「NP95」と「DNMT1」を介したDNAメチル化の維持が精子形成に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。


  • 温熱・電気療法による熱応答経路活性化が、
    非アルコール性脂肪性肝疾患の数値を改善

    2021/5/13
    大学病院 近藤龍也講師

    物理的刺激による熱ショック応答経路の活性化が、メタボリックシンドロームと2型糖尿病患者の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病態を示すバイオマーカーの数値を改善することを見出しました。


  • ヒトT細胞白血病ウイルス、エイズウイルスの
    新しい持続感染メカニズムを発見

    2021/5/13
    大学院生命科学研究部(医) 松岡雅雄教授

    HTLV-1およびHIV由来のプロウイルスDNAのアンチセンス鎖にコードされている遺伝子(アンチセンス遺伝子)が、ウイルスの持続感染に機能する分子機構を解明しました。


  • ダウン症の遺伝子は生活習慣病(脂肪性肝炎)を防護する

    2021/5/10
    生命資源研究・支援センター 南敬教授

    ダウン症因子DSCR-1は慢性肝炎の肝細胞で発現し、防護的にはたらくこと、一方で、DSCR-1が欠損した状態では、通常食でも脂肪性肝炎になることを明らかにしました。


  • 白血病の代謝の個性を生み出す仕組みを解明

    2021/5/7
    発生医学研究所 興梠健作研究員

    遺伝子発現に関わる酵素「リジン特異的脱メチル化酵素1(LSD1)」が急性骨髄性白血病細胞の病型に応じた代謝の個性を生み出すことを明らかにしました。


  • 心不全病態の進行を抑制する新規RNAを同定
    ー新たな治療法の開発に期待ー

    2021/5/6
    大学院生命科学研究部(医) 尾池雄一教授

    心筋細胞に豊富に発現する新規lncRNAである「Caren」を同定し、Carenが心筋細胞におけるミトコンドリア数増加によりエネルギー産生を増強すること、また、DNA損傷応答経路の活性化の鍵となるATMタンパク質の活性化を抑制し、心不全病態の増悪を抑制する作用を有することを明らかにしました。


  • 糖尿病性腎臓病の新たな早期診断マーカーを発見

    2021/4/27
    大学院生命科学研究部(薬) 渡邊博志准教授

    糖尿病性腎臓病における新たな早期診断マーカーとしての血清中「システイン付加アルブミン」を発見しました。現在の診断マーカーとして頻用される尿中アルブミンに比べて、より早期の腎病態を反映することに加えて、その上昇の程度が腎病態進行を予測する診断マーカーに成り得ることを示しました。


  • 細胞外小胞を簡便、迅速、高効率に分離・捕捉可能な
    ナノ多孔質ガラスデバイスの開発に成功!

    2021/4/26
    大学院生命科学研究部(医) 田中靖人教授

    細胞外小胞を簡便、迅速、高効率に分離・精製可能なナノ多孔質ガラスデバイスの開発に成功しました。超早期がん診断の実現につながることが期待されます。


  • 卵黄の常識が変わる:
    卵母細胞の機能における卵黄タンパク質の取り込みの重要性を発見

    2021/4/24
    発生医学研究所 田中翼助教

    卵黄タンパク質の卵母細胞への取り込みは、卵母細胞内の細胞骨格の制御や生殖細胞形成に関わる因子の局在化に必要であることを明らかにしました。


  • 「佐賀の乱」時の細川家世子をめぐる熊本での騒動を示した新史料を発見

    2021/4/22
    永青文庫研究センター 今村直樹准教授

    松井家文書及び池辺家文書の調査から、佐賀の乱にともなう熊本の騒動を示す日記を発見しました。これは、従来知られることがなかった、他県での士族反乱により誘発された旧熊本藩士族の騒動を生々しく物語るものです。


  • 血管障害後の新生内膜形成に関わる細胞の役割を解明

    2021/4/22
    国際先端医学研究機構 佐田亜衣子特任准教授

    血管壁に存在する細胞の挙動を追跡し、新生内膜形成に関わる細胞の動態の一端を明らかにしました。


  • ナノシートを金属磁石に変換する方法を発見
    (AIE社が科学的に重要な論文として紹介)

    2021/4/20
    大学院先端科学研究部(理) 原正大准教授

    溶液中で化学的に剥離された厚さ1ナノメートル程度の水酸化ニッケルナノシートをシリコン基板上に置き、超高真空中で加熱することにより、強磁性を示す金属ニッケルに変換できることを明らかにしました。


  • 双極性障害患者神経細胞におけるDNAメチル化変化とその特性を解明

    2021/4/20
    大学院生命科学研究部(医) 岩本和也教授

    双極性障害(躁うつ病)患者の前頭葉における遺伝子転写制御領域のDNAメチル化状態を明らかにしました。


  • 多発性骨髄腫増殖に関わる新規エピゲノム制御機構を解明
    ~KDM5Aを標的にした治療法開発に期待~

    2021/4/15
    生命資源研究・支援センター 大口裕人准教授

    3大血液がんのひとつである多発性骨髄腫におけるヒストン脱メチル化酵素KDM5Aの機能を解析し、KDM5Aが骨髄腫細胞の増殖を促す仕組みを解明しました。


  • 細菌における抗菌剤耐性の新しいメカニズムを発見

    2021/4/12
    大学院生命科学研究部(医) 澤智裕教授

    細菌が、自身が産生する超硫黄分子によってβラクタム抗菌剤を分解・不活性化する新しいメカニズムを明らかにしました。


  • ダム湖の堆砂対策としての「置き土」が劣化した河川環境と
    生物多様性を同時に回復させることを初めて検証

    2021/4/8
    大学院先端科学研究部(工) 皆川朋子准教授

    ダム湖内の堆砂対策として全国のダム河川で実施されている「ダム下流域への置き土」が,河床環境の改善のみならず,生物群集や生物多様性をも改善することを初めて定量的に検証しました。


  • トロンボポエチン欠損下における造血幹細胞維持現象とその機構を解明

    2021/4/6
    国際先端医学研究機構 須田年生教授

    サイトカインのThrombopoietin(Thpo)は成人期の造血幹細胞の維持に不可欠ですが、Thpoに依存せずに生存、維持される造血幹細胞の存在とその機構を解析しました。


  • 誕生途上のタンパク質が立体構造を形成する新たな仕組みを解明

    2021/4/2
    大学院生命科学研究部(医) 小椋光特任教授

    合成途上のタンパク質が「正しい」立体構造を形成するしくみについて、リボソームによる新生ポリペプチド鎖(新生鎖)の翻訳合成中にPDI酵素とERp46酵素が作用する様子を、独自に開発した検出システムおよび高速原子間力顕微鏡を用いて、世界で初めて観察することに成功しました。


  • Tsukushi遺伝子による脳神経幹細胞の制御メカニズムを解明
    ~水頭症の診断と新たな治療開発に期待~

    2021/4/1
    元 大学院生命科学研究部(医) 太田訓正教授

    自らが単離・命名したTsukushi遺伝子が、水頭症の発症に関与していることを世界で初めて明らかにしました。